「猪苗代湖に行きたいけど、熊が出るって本当?」「湖畔を散策したいけど大丈夫かな…」と不安に感じていませんか?
結論からお伝えすると、猪苗代湖周辺では直近2年で継続的に熊の目撃情報が確認されています。ただし、事前に情報を確認し、適切な対策をとれば安全度は上げられます。
この記事では、福島県が公開している目撃データ(県警情報を基に作成)を筆者が集計し、猪苗代湖周辺の出没状況を分かりやすく整理しました。「どのエリアで出ているのか」「今は警報が出ているのか」「何をすれば安心か」が分かるので、行く・行かないを自分で判断できるようになります。
観光やキャンプを計画中の方は、ぜひ最後までご覧ください。
データについて
この記事で紹介する件数は、福島県「ツキノワグマ目撃情報」掲載のExcelデータを筆者が集計したものです。集計期間は令和6年度(2024/4/2〜2025/3/27)および令和7年度(2025/4/4〜2025/12/15時点の公開分)です。最新情報は県の公式ページでご確認ください。
猪苗代湖周辺で熊は出る?直近2年の出没実績【2024-2025】
結論
猪苗代湖周辺(猪苗代町・磐梯町・郡山市湖南町)では、直近2年で継続的に目撃等情報が確認されています。2025年度は特に件数が増加しており、警戒が必要な状況です。
福島県は、県警からの情報を基に「ツキノワグマ目撃情報」をExcel形式で公開しています。このデータを集計すると、猪苗代湖周辺の3つの市町で以下の件数が確認できました。
猪苗代町の目撃等情報:
- 令和6年度(2024/4〜2025/3) 65件
- 令和7年度(2025/4〜12/15時点) 113件
磐梯町の目撃等情報:
- 令和6年度 15件
- 令和7年度 49件
郡山市湖南町の目撃等情報:
- 令和6年度 6件
- 令和7年度 12件
令和7年度は前年度と比べて大幅に増加しています。特に磐梯町では2025年11月に傷害事案(電気柵撤去作業中の襲撃)も発生しており、注意が必要です。
この記事で扱う「猪苗代湖周辺」の範囲
この記事では、猪苗代湖へのアクセス圏となる3つの市町を中心に情報を整理しています。
- 猪苗代町(湖の北側・西側)
- 磐梯町(湖の北西側・磐梯山方面)
- 郡山市湖南町(湖の南側)
会津地方全体の情報は扱いません。ただし、県が発令する出没警報など広域に関わる情報は、必要な範囲で触れています。
「目撃等情報」とは?
県が公開しているデータは「目撃等情報」という名称です。これは熊を見た「目撃」だけでなく、足跡やフンなどの「痕跡」、人身被害の「傷害」なども含む幅広い情報です。
県のマップでは、ピンの色で情報の種類が分かるようになっています。青いピンが目撃情報、赤いピンが人身被害を示しています。詳しくは福島県の公式ページをご確認ください。
どのエリアで多い?湖畔で出た地点を確認
結論
猪苗代湖は「湖そのもの」というより、湖畔の集落・林縁・浜周辺で目撃が出ています。観光客が訪れるエリアでも出没があるため、場所を問わず警戒が必要です。
県のデータを見ると、猪苗代町の目撃地点には「前浜」「南浜」「西浜」「長浜」など、湖畔らしい地名が複数確認できます。郡山市側でも湖南町(舟津・赤津・福良など)で一定数の目撃があります。
猪苗代町側で出た地名(例)
県のデータから、湖畔エリアで目撃があった地名を抜粋しました。
- 前浜(壺楊字前浜) 複数年で確認
- 西浜(中小松字西浜) 複数年で確認
- 南浜(壺楊字南浜) 年度によって確認
- 長浜(翁沢字長浜) 年度によって確認
具体的な目撃事例:
- 2024年5月23日 猪苗代町「翁沢字長浜」で目撃
- 2025年6月4日 猪苗代町「壺楊字南浜」で目撃
注意
上記は一例です。目撃地点は年度や時期によって変わります。「この場所だけ注意すればいい」わけではないので、湖畔全体で警戒してください。
郡山市側(湖南町)の目撃状況
猪苗代湖の南側にあたる郡山市湖南町でも目撃情報が確認されています。
- 令和6年度 6件
- 令和7年度 12件
舟津・赤津・福良といった湖畔エリアで出ており、2025年5月19日には舟津周辺での目撃が記録されています。湖畔の藪や林縁、農地まわりは熊を誘引する果樹や残渣が残りやすいため、特に注意が必要です。
磐梯町側の目撃状況
磐梯町は猪苗代湖の北西側に位置し、磐梯山の山麓にあたります。山側から集落側にかけて継続的に目撃が出ているエリアです。
- 令和6年度 15件
- 令和7年度 49件
2025年11月には電気柵の撤去作業中に熊に襲われる傷害事案も発生しています。磐梯町も獣マップで目撃情報を公開しているので、訪問前に確認しておくと安心です。
獣マップの見方
猪苗代町・磐梯町が公開している獣マップは、直近60日程度の表示で、報告があった分のみ掲載されています。「マップにないから安心」とは言えない点に注意してください。地点もおおよその位置なので、周辺エリアも含めて警戒するのがおすすめです。
出没警報・注意喚起の状況【2026年1月時点】
現在発令中
会津・中通り地域では「ツキノワグマ出没警報」が2026年1月15日まで延長されています。猪苗代湖周辺もこの対象エリアに含まれます。
福島県は当初、2025年9月11日から出没警報を発令していました。しかし12月に入っても市街地での出没が続いたため、警報期間を2026年1月15日まで延長しています。
県が延長の理由として挙げているのは、以下のような状況です。
- 12月に入っても市街地での出没が続いている
- 冬眠の時期が遅れている個体がいる
- 年末年始は来訪者が増えるため注意喚起が必要
最新の発令状況は福島県の公式ページで確認できます。
警報中でも「行くな」ではない
出没警報が出ているからといって、「猪苗代湖に行ってはいけない」わけではありません。警報は「いつも以上に注意してください」というメッセージです。
大切なのは、行動ルールを守ることです。
- 出発前に最新の目撃情報を確認する
- 熊を誘引するもの(食べ物・ゴミ)を適切に管理する
- 薄暗い時間帯や林縁での単独行動を避ける
これらを意識するだけで、遭遇リスクはかなり下げられます。
冬に特有の注意点(穴持たず・建物侵入)
「冬は熊が冬眠しているから安心」と思いがちですが、すべての熊が冬眠に入るわけではありません。
冬眠に入らない、または遅れる個体を「穴持たず」と呼ぶことがあります。県も「冬のクマ」に関する啓発資料を公開しており、冬でも油断しないよう呼びかけています。
冬に注意したいポイント:
- 雪の上に足跡や痕跡を見つけたら近づかない
- 倉庫や物置への侵入対策(戸締まり・誘引物の除去)
- 痕跡を見つけたら町や県に連絡する
猪苗代湖の安全度は?判断のポイント3つ
結論
猪苗代湖周辺は「観光地だから安全」とは言い切れません。一方で「目撃があるから危険」と決めつける必要もありません。情報確認と行動設計で、安全度は自分で上げられます。
公式データを見ると、湖畔の地名(前浜・西浜など)でも目撃が確認できます。つまりゼロリスクではありません。ただし、直近2年で湖畔エリアでの人身被害は確認されていません(傷害事案は磐梯町の作業中の事例)。
県の分析資料では「里地・市街地での目撃が増えている」という傾向も示されています。「山だけが危ない」という思い込みは禁物です。
この3点で「その日の安全度」を判断
猪苗代湖に行く前に、以下の3つをチェックしておくと安心です。
安全度チェックリスト
① 直近の目撃情報を確認したか
県の「ツキノワグマ目撃情報」や、猪苗代町・磐梯町の獣マップで、行き先周辺の最新状況を確認しましょう。
② 場所・時間帯は適切か
林縁や藪沿いを歩く予定はありませんか?早朝・夕方の薄暗い時間帯を避けるだけでも遭遇リスクは下がります。
③ 行動計画は大丈夫か
グループで行動できますか?熊鈴やライトを持っていますか?食べ物やゴミの管理はできる計画ですか?
この3つがクリアできていれば、過度に心配する必要はありません。逆に「情報を確認していない」「単独で林縁を歩く予定」という場合は、計画を見直すことをおすすめします。
観光・キャンプで役立つ!猪苗代湖での熊対策
ポイント
猪苗代湖は「湖畔×林縁」が混在するエリアです。①事前確認 → ②現地での動き方 → ③誘引物ゼロの3ステップで安全度を上げましょう。
湖畔で「やりがち」な注意点
猪苗代湖は開けた湖畔のイメージがありますが、林が近い散策路や、背丈の高い草が茂るエリアもあります。以下のポイントに気をつけてください。
- 林縁の散策路では薄暗い時間帯を避ける
早朝・夕方は熊の活動が活発になりやすい時間帯です - 浜周辺でも藪が近ければ単独行動を避ける
視界が悪いと熊との距離が詰まりやすくなります - 足跡・フン・爪痕などの痕跡を見たら撤退する
痕跡があれば近くにいる可能性があります。無理せず引き返しましょう
遭遇したときの行動(最低限)
万が一、熊に遭遇した場合は以下の行動を心がけてください。
遭遇時の基本行動
- 慌てない・刺激しない・走らない
走ると追いかけてくる可能性があります - 熊から目を離さず、ゆっくり後退する
背中を見せずに距離を取りましょう - 親子グマには絶対に近づかない
子グマが単独でも、近くに母グマがいる可能性が高いです
熊よけスプレーを携帯する場合は、射程距離が約5メートルと短いことを覚えておいてください。「持っているから安心」ではなく、使い方を事前に確認しておくことが大切です。
持っておくと安心なグッズ
猪苗代湖周辺を散策・キャンプする際に、あると安心なグッズをまとめました。
- 熊鈴 自分の存在を知らせて遭遇を防ぐ
- ホイッスル 緊急時の周囲への通知に
- ライト 薄暗い時間帯や曇天時に視界を確保
- 熊よけスプレー 最終手段として(使い方の確認必須)
特に熊鈴は手軽で効果的です。「熊鈴は意味がない」という声もありますが、環境省のマニュアルでも「音を出して自分の存在を知らせる」ことは推奨されています。熊は基本的に人間を避けたい動物なので、事前に気づいてもらえれば遭遇自体を防げます。
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情報確認先・緊急連絡先まとめ
出発前や現地で困ったときのために、連絡先をまとめておきます。
福島県「ツキノワグマ目撃情報」
県警情報を基にした目撃データを公開
猪苗代町(農林課)
電話:0242-62-2116
野生動物の出没情報(獣マップ)の公開について
磐梯町(産業振興課 農林係)
電話:0242-74-1217
クマ・イノシシについての出没情報(獣マップ)を公開しています。
環境省「クマ類の出没対応マニュアル-改定版-」
遭遇時の行動など詳しい情報が掲載
目撃情報を見つけたり、熊と遭遇した場合は、無理をせず町や警察に連絡してください。
よくある質問(FAQ)
- 猪苗代湖周辺で熊に襲われた事故はありますか?
-
直近2年のデータでは、2025年11月に磐梯町で傷害事案が1件発生しています。これは電気柵の撤去作業中に襲われた事例です。湖畔の観光エリアでの人身被害は確認されていませんが、目撃情報は継続しているため油断は禁物です。
- 熊鈴は本当に効果がありますか?
-
熊鈴には一定の効果があります。熊は本来、人間を避けたい動物です。鈴の音で「人がいる」と気づいてもらえれば、熊のほうから離れてくれることが多いです。環境省のマニュアルでも「音を出して自分の存在を知らせる」ことは推奨されています。ただし、風が強い日や沢沿いでは音がかき消されるため、複数の対策を組み合わせるのがおすすめです。
- 冬でも熊は出ますか?
-
はい、冬でも出没の可能性があります。すべての熊が冬眠に入るわけではなく、冬眠が遅れる個体(穴持たず)もいます。福島県も2025-2026年の冬にかけて出没警報を延長しており、「冬だから安心」とは言えません。雪上に足跡や痕跡を見つけたら近づかず、町や県に連絡してください。
- 猪苗代湖周辺のキャンプ場は安全ですか?
-
キャンプ場だから絶対安全、とは言い切れません。湖畔のキャンプ場でも、林縁に近い場所では目撃の可能性があります。大切なのは誘引物を作らないことです。食料・ゴミ・調理器具の臭いは熊を引き寄せます。食べ残しは密閉容器に入れ、就寝前にテント内に食べ物を放置しないようにしましょう。
まとめ|猪苗代湖の熊対策は「情報確認+行動設計」で
この記事では、猪苗代湖周辺(猪苗代町・磐梯町・郡山市湖南町)の熊出没状況と、観光・キャンプで役立つ対策をお伝えしました。
この記事のポイント
- 猪苗代湖周辺では直近2年で継続的に目撃情報あり(令和7年度は増加傾向)
- 湖畔エリア(前浜・南浜・長浜など)でも目撃が確認されている
- 会津・中通りは2026年1月15日まで出没警報が延長中
- 「情報確認」「場所・時間帯の選び方」「行動計画」の3点で安全度を判断
- 熊鈴・グループ行動・誘引物ゼロで遭遇リスクは下げられる
猪苗代湖は美しい景色と豊かな自然が魅力のエリアです。熊が出るから危険、と決めつける必要はありません。事前に情報を確認し、適切な対策をとれば、安心して観光やキャンプを楽しめます。
出発前には、福島県の目撃情報ページや、猪苗代町・磐梯町の獣マップをチェックしてみてください。
ぜひ、この記事を参考に安全で楽しい猪苗代湖の旅を計画してくださいね。
※本記事は2026年1月3日時点の公式発表・報道をもとに作成しています。最新の状況は、必ず自治体などの公式情報もあわせてご確認ください。


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