この記事でわかること
- 入谷響選手の基本プロフィール(年齢・出身・所属・朝日大学時代)
- プロテスト合格までの感動ストーリー(1打差の挫折から見事リベンジ)
- 師匠・中嶋常幸との師弟関係と”ブンちゃん”の愛称秘話
- 平均飛距離258.2ヤードを生む練習法とクラブセッティング
- 2025年ニチレイレディス初優勝の舞台裏と家族の支え
- アメリカ賞金女王を目指す壮大な夢と今後の展望
「将来はアメリカの賞金女王になりたい」
19歳の若き飛ばし屋が、こんな壮大な夢を語る姿に心を打たれませんか?
2025年6月、女子ゴルフ界に新星が誕生しました。入谷響(いりや・ひびき)選手です。朝日大学在学中にプロテストを突破し、師匠・中嶋常幸プロの教えを胸に、ついにツアー初優勝を果たしたのです。
平均飛距離258.2ヤードという驚異的な数字を叩き出す彼女の背景には、1打差でのプロテスト不合格という挫折、家族の温かいサポート、そして「重いパター」への劇的な変更など、数々のドラマがありました。
6歳で100円レンタルクラブを握った少女が、どのようにして世界を目指すプロゴルファーへと成長したのか。その全てをお伝えします。
入谷響のプロフィール
基本情報
名前 | 入谷 響(いりや・ひびき) |
生年月日 | 2005年12月21日 |
年齢 | 19歳(2025年6月現在) |
出身地 | 愛知県豊川市 |
身長 | 160cm(JLPGA公式プロフィールより) |
体重 | 75kg(JLPGA公式プロフィールより) |
血液型 | B型 |
所属 | 加賀電子 |
出身大学 | 朝日大学(岐阜県瑞穂市) |
運命の始まり~6歳のゴルフデビュー
入谷響選手とゴルフの出会いは、まさに運命的でした。6歳の時、父親と訪れたゴルフ練習場で手にした「1本100円のレンタルクラブ」─ これが後に世界を目指すゴルファーの原点となったのです。
小学生時代から見せていた力強いスイングは周囲を驚かせ、“ブンちゃん”という愛らしいあだ名で呼ばれるように。この時から既に、現在のツアー屈指の飛距離の片鱗を見せていました。
通信制高校での徹底したゴルフ漬け生活
中学時代もゴルフ一筋だった入谷選手は、より集中的に練習に取り組むため通信制中京高校へ進学。驚くべきは、平日・年末年始も一切休まずゴルフに打ち込んだという徹底ぶりです。
この時期の努力が、後のプロテスト合格への土台を築いたのは間違いありません。
朝日大学時代からプロテスト合格への道のり
朝日大学ゴルフ部での輝かしい実績
入谷選手が進学した朝日大学(岐阜県瑞穂市)は、ゴルフ部の強豪校として知られています。彼女もその一員として、学生ゴルフ界で着実に実績を積み重ねました。
大学時代の主な成績:
- 2022年 中部女子学生ゴルフ選手権 優勝
- 2023年 日本女子アマチュア選手権 14位タイ
- 2024年 JLPGAプロテスト 合格
朝日大学は彼女のプロテスト合格を公式サイトで大々的に報告し、大学を挙げて応援している姿勢を見せています。
2023年の苦い挫折~「1打差の涙」
しかし、プロへの道は決して平坦ではありませんでした。2023年のJLPGAプロテストでは、わずか1打差で不合格という悔しい結果に終わったのです。
この挫折は入谷選手にとって人生最大の試練となりました。しかし、彼女はこの経験を糧に、さらなる努力を重ねることになります。
2024年リベンジ合格~26人の狭き門突破
悔しさを胸に迎えた2024年のプロテスト。入谷選手は見事合格者26人という狭き門をくぐり抜け、念願のプロ資格を獲得しました。
「去年の1打で落ちた悔しい思いを今年に活かせてよかった」
この言葉からは、どれほど深い思いでプロテストに臨んだかが伝わります。さらに、ファイナルクオリファイングトーナメント(QT)※では18位に入り、2025年シーズン前半のレギュラーツアー出場権も獲得。完璧なプロデビューを果たしました。
※QT(クオリファイングトーナメント):翌年のツアー出場資格を決める予選会
世界を見据えた壮大な目標宣言
プロテスト合格後のアンケートで、入谷選手は驚くべき目標を記しました。
「アメリカの賞金女王になるために、まず日本で優勝できるよう頑張りたい」
そして合格後のコメントでは、さらに具体的なビジョンを語っています。
「たくさん日本で優勝して、アメリカで戦い、世界ランキング1位を目指したい」
19歳という若さでありながら、世界最高峰への挑戦を見据えた壮大な夢。そして2025年、ニチレイレディスでの初優勝により、この夢への第一歩を確実に踏み出しました。
飛ばし屋|入谷響の強さを徹底分析
ツアー2位の飛距離258.2ヤードの秘密
入谷選手の最大の武器は、何といっても平均飛距離258.2ヤードという圧倒的な飛距離です。この数字は2025年シーズンでツアー2位を記録し、多くのファンを魅了しています。
飛距離アップの極意:
- 「マン振り」を意識した練習
- 下半身強化トレーニング
- 重さ900gのバットを連日300〜400回振る特訓
- 年中無休の継続練習
特に注目すべきは、師匠・中嶋常幸プロの指導によるバットトレーニング。一般的なゴルフクラブより重いバットで素振りを繰り返すことで、飛距離アップに必要な筋力とスイングスピードを獲得しているのです。
勝利のクラブセッティング完全解説
入谷選手のクラブ選びには、徹底したこだわりがあります。2025年シーズンの使用クラブを詳しく見てみましょう。
メインクラブ構成:
クラブ種類 | ブランド・モデル |
---|---|
ドライバー | スリクソンZXi LS(9度) |
シャフト | 三菱ケミカルTENSEIオレンジ60(S) |
ウッド類 | 3番・5番ウッドもZXiシリーズ |
アイアン | パター以外の13本すべてスリクソンZXi |
ボール | スリクソンZ-STAR XV(2025年モデル) |
こだわりのポイント:
- 「左に引っかかるボールが嫌」
- 「先がしなるシャフトは苦手」
- 「光沢のあるヘッドは好きじゃない」
これらの細かなこだわりが、彼女の安定したショットを支えているのです。
初優勝を決めた”重いパター”の奇跡
2025年ニチレイレディス直前、入谷選手は大胆な決断を下しました。それはパターの変更です。
変更したパター: テーラーメイド TPコレクション HYDRO BLAST デルモンテ TB1
この変更が大当たり!それまで平均31パット、前週は35パットと苦しんでいたパッティングが劇的に改善しました。
ニチレイレディスでのパッティング成績:
- 最終日:23パット
- 3日間平均:25.67パット(ツアー2位の好成績)
「重いパターで前に転がる感覚が良かった」
この一言に、用具への深いこだわりと、勝利への執念が込められています。
師匠・中嶋常幸との感動の師弟物語
レジェンドとの運命的な出会い
入谷選手の成長に欠かせないのが、師匠・中嶋常幸プロとの出会いです。男子ツアー通算48勝を誇るレジェンドが主宰する「トミーアカデミー」に、父親の勧めで入門したのが始まりでした。
小学生時代からクラブを”ブンブン”振り回すパワフルな姿を見た中嶋プロが、愛情を込めて“ブンちゃん”と名付け、今でもその愛称で呼ばれています。
師匠が認める才能と人柄
中嶋常幸プロは入谷選手について、次のように評価しています。
「飛ばし屋の素質があり、明るくて素直。将来が本当に楽しみ」
そして初優勝後には、師匠として、そして一人の人間として心からのエールを送りました。
「この優勝を足がかりに、さらに頑張ってほしい」
この言葉からは、単なる指導者を超えた深い愛情が感じられます。
トミーアカデミーでの修行時代
アカデミー生時代の入谷選手は、目立った成績こそ少なかったものの、基礎体力作りと継続的な自主練習で着実に力をつけました。
特に印象的なのが、中嶋プロ指導による重いバットトレーニング。連日300〜400回の素振りを欠かすことなく続け、現在の飛距離の基盤を築き上げたのです。
また、ゴルフ以外のスポーツにも積極的に取り組み、総合的な運動能力を高めました。トミーアカデミーでの出会いと経験が、彼女のプロゴルファー人生の礎となっています。
家族の愛に支えられた成長物語
父・勝則さんが見た娘の才能
入谷選手の運動能力について、父・勝則さんは次のように語っています。
「子どもの頃から、どんな運動をやらせてもできると言われた」
6歳でゴルフを始めるきっかけを作ったのも父親です。家族でゴルフ練習場に通い、一緒に成長を見守り続けてきました。プロゴルファーへの道を歩む娘を、常に陰で支えてきた存在です。
母・綾子さんの愛情と”目玉焼き”エピソード
母・綾子さんも娘の成長を温かく見守ってきました。
「小学校の体力測定のソフトボール投げで記録を作ったことがある」
こんなふうに笑顔で振り返る母親の姿からは、娘への深い愛情が伝わります。
特に注目すべきは「目玉焼きエピソード」です。入谷選手は次のように語っています。
「母の目玉焼きが、私の飛距離の原動力」
朝食の目玉焼きが彼女のルーティンとなっており、試合前にも母親の手作りを欠かしません。この小さな習慣に、家族の絆の深さが表れています。
家族一丸で歩んだゴルフ人生
入谷家では、幼少期から家族みんなでゴルフに取り組んできました。練習場への送迎、試合の応援、そして喜びや悔しさの共有 ─ すべてを家族一丸となって支えてきたのです。
プロ初優勝の際も家族は現地で応援し、優勝の瞬間をみんなで分かち合いました。この家族の支えこそが、入谷選手の原動力となっています。
歴史的初優勝「ニチレイレディス」完全レポート
19歳ルーキー一番乗りの快挙
2025年6月22日、ニチレイレディスで入谷響選手はツアー初優勝を飾りました。19歳、プロ2年目での快挙は、ルーキー一番乗りという記録とともに大きな話題を呼びました。
優勝時のスコア詳細:
- 最終日:4バーディ4ボギーの「72」
- 通算:12アンダーで逃げ切り優勝
- パット数:3日間平均25.67(ツアー2位の好成績)
劇的な逆転優勝への道のり
この優勝で特筆すべきは、パッティングの劇的な改善でした。前週まで平均31パット、3日目は35パットと苦しんでいた入谷選手。しかし、直前のパター変更が功を奏し、見事な逆転劇を演じたのです。
優勝会見での感動コメント
優勝会見で入谷選手は次のように語りました:
「優勝はまだ実感がないが、家族や応援してくれた人に感謝したい」
そして今後の目標については、プロテスト時と変わらぬ強い意志を表明:
「たくさん日本で優勝して、アメリカで戦い、世界ランキング1位を目指したい」
19歳とは思えない堂々とした発言からは、世界を見据えた大きな志が感じられます。師匠・中嶋常幸プロからも「この優勝を足がかりに、さらに頑張ってほしい」という温かいエールが送られました。
まとめ~夢に向かって羽ばたく若きスター
入谷響選手の歩みを振り返ると、そこには挫折を力に変える強さと周囲への感謝を忘れない謙虚さが溢れています。
6歳で握った100円レンタルクラブから始まった物語は、朝日大学での学生生活、プロテストでの挫折と合格、そして師匠・中嶋常幸プロとの師弟関係を経て、ついにツアー初優勝という花を咲かせました。
彼女の成功の要因:
- 家族の献身的なサポート
- 師匠の愛情深い指導
- 1打差の挫折をバネにした不屈の精神
- 飛距離とパッティング技術の向上
- 用具への徹底したこだわり
平均飛距離258.2ヤードという武器を携え、「アメリカ賞金女王」「世界ランキング1位」という壮大な夢に向かって歩み続ける入谷響選手。
19歳の若きスターが描く未来に、私たちも心を躍らせながら応援していきましょう。きっと彼女なら、その夢を現実にしてくれるはずです。
頑張れ、入谷響選手!あなたの挑戦を心から応援しています!
よくある質問(FAQ)
- 入谷響選手のプロフィールを教えてください
-
2005年12月21日生まれ、愛知県豊川市出身の19歳。身長160cm、B型。朝日大学出身で、2024年にプロテスト合格。現在は加賀電子所属です。
- プロテスト合格までにどんな挫折がありましたか?
-
2023年のプロテストでは1打差で不合格という悔しい経験をしました。この挫折をバネに翌2024年のプロテストで見事合格を果たしています。
- 師匠の中嶋常幸プロとはどんな関係ですか?
-
父の勧めでトミーアカデミーに入門し、中嶋常幸プロに師事。「ブンちゃん」と呼ばれ、基礎体力作りや技術指導を受けました。重いバットでの素振り練習も中嶋プロの指導です。
- 使用しているクラブセッティングは?
-
ドライバーはスリクソンZXi LS(9度)、パターはテーラーメイドTP HYDRO BLAST デルモンテ TB1など。パター以外の13本はすべてスリクソンZXiシリーズを使用しています。
- 今後の目標は何ですか?
-
「たくさん日本で優勝して、アメリカで戦い、世界ランキング1位を目指したい」とコメント。最終的にはアメリカの賞金女王になることを目標としています。
出典・参考情報
- JLPGA公式プロフィール
- JGA公式プロフィール
- ALBA Net プロフィール
- 朝日大学トピックス(プロテスト合格・初優勝)
- Yahoo!ニュース(初V・家族エピソード)
- スポーツ報知(初優勝・師匠コメント)
- ALBA Net 特集(技術解説)
- GDO ニュース・セッティング
- DUNLOP GOLFING WORLD インタビュー
- サンスポ 若手記者コラム
- 加賀電子 所属プロ一覧
- ゴルフダイジェスト・オンライン
※本記事は2025年6月27日時点での公式記録・一次情報に基づき構成しています。
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