「2028年のロサンゼルスオリンピックで、クリケットが128年ぶりに復活する」というニュースを見て、気になっている方も多いのではないでしょうか?
「野球に似ているらしいけれど、ルールが難しそう」「試合時間が長いって本当?」と、敷居の高さを感じてしまいますよね。
結論からお伝えすると、クリケットの基本は「打って、走って、点を取る」という非常にシンプルなスポーツです。
日本クリケット協会(JCA)の公式資料をもとに、初心者の方にも分かりやすく解説します。この記事を読めば、5分で基本がバッチリ理解できますよ!
この記事を読めばわかること
- クリケットの基本概要と2028年オリンピックの最新トレンド
- 初心者でもすぐ分かる!試合の流れと得点(ラン)の仕組み
- 知ればもっと楽しくなる、野球との決定的な違い3選
クリケットとは?2028オリンピックで注目の世界的人気競技
クリケットは、1チーム11人で戦うイギリス発祥のスポーツです。
日本ではまだ馴染みが薄いかもしれませんが、世界100カ国以上で愛されており、ファンの数は世界的に2億〜2.5億人規模にのぼるほどの非常に人気が高いメジャースポーツです。
2028年のロサンゼルスオリンピックでは、1900年のパリ大会以来、実に128年ぶりとなる正式種目(実施競技)としての復帰が決定し、今世界中で大きな注目を集めています。
日本にも「聖地」がある!
実は19世紀にはすでに日本(横浜)にも伝わっていたという歴史があります。現在は、栃木県佐野市が「クリケットの聖地」として大規模な国際規格のクリケット場を整備しており、地域を挙げたまちづくり(町おこし)が行われています。
クリケットの基本概要(チーム数やポジション)
試合は1チーム11人ずつ、攻撃と守備に分かれて戦います。
【守備側の配置】
- ボーラー(投手): 1人。球を投げる役割。
- ウィケットキーパー(捕手): 1人。的(ウィケット)の後ろを守る守備の要。
- フィールダー(野手): 9人。全面芝生の広大なグラウンドに戦略的に配置されます。
【攻撃側の配置】
- バッツマン(打者): グラウンド中央のエリア(ピッチ)に2人1組で入ります。
2028年ロサンゼルス五輪での実施概要(128年ぶりの復帰とT20形式)
オリンピックでは、伝統的な形式ではなく、短時間で勝敗が決まる「トゥエンティ・トゥエンティ(Twenty 20、通称:T20)」というモダンな形式が採用されます(※男女各6チームの参加が決定)。
クリケットには数日間かけて試合を行う伝統的な形式(テストマッチ)もありますが、これだと長すぎて観戦が大変ですよね。
五輪で採用される「T20」形式は、1イニングの攻撃が「20オーバー(120球)」に制限されているため、約3時間のスピーディーな展開で決着がつきます。お仕事帰りや休日にサクッと観戦できる、現代にぴったりのスリリングな試合形式です。
クリケットのルールや得点方法を初心者向けに簡単解説
クリケットの基本ルールはとても明快です。「投手(ボーラー)が投げた球を、打者(バッツマン)がバットで打ち、アウトになる前に走って点(ラン)を稼ぐ」という仕組みです。
「どうやって点が入るの?」「いつ攻守が交代するの?」という疑問を、分かりやすく紐解いていきましょう!
基本ルールと試合の流れ(バッターとピッチャーの攻防)
グラウンドの中央には、長方形の「ピッチ」というエリアがあり、その両端に3本の柱(スタンプ)と、その上に載せた木片(ベール)でできた「ウィケット」と呼ばれる的(まと)を設置します。
投手はこのウィケットを狙ってボールを投げ、打者はそれをバットで打ち返してウィケットを守ります。
【とても重要な攻守交代のルール】
投手が6球投げる単位を「1オーバー」と呼び、この1オーバーごとに投手や投球する方向(エンド)が変わります。これだけでは攻守は交代しません。
全体の攻守交代は、以下のどちらかの条件を満たしたときに行われます。
- 規定のオーバー数(五輪のT20形式なら20オーバー・120球)をすべて投げ切ったとき
- 守備側が攻撃側から「10アウト」を奪ったとき
クリケットでは「アウトを取るのが非常に難しい」とされており、一度アウトになったバッツマンはそのイニングでは二度と打つことができません。
主なアウトの方法には、投球が直接ウィケットを倒す「ボールド」や、野手がノーバウンドで捕球する「コート」など、主に6つのパターンがあります。
得点(ラン)が入る仕組みとバウンダリー(得点方法)
クリケットの得点は「ラン」と呼ばれ、主に2つの方法で点数が入ります。
- 走って取る(1ラン・2ラン): 打者がボールを打った後、守備側にウィケットを倒されるよりも早く、ピッチの端から端まで2人の打者がお互いに走り合います。無事に反対側へ到達すると「1点(1ラン)」、往復すると「2点」が入ります。
- 境界線を越える「一発大量得点」(バウンダリー): グラウンドの境界線(バウンダリー)を越える大きな打球を打つと、走らなくても自動的に大量得点が入ります。
- 打球がワンバウンド以上して境界線を越えた場合:4点(4ラン)
- ノーバウンドで境界線を越えた場合(野球のホームラン相当):6点(6ラン)
初心者向け!野球とクリケットの決定的な違い3選
「野球に似ている」と言われるクリケットですが、実は全く異なるユニークなルールがあります。初心者が覚えておきたい決定的な違いを3つに絞ってご紹介します。
【違い①】ファウルがない!360度どこに打ってもOK
クリケットにはファウルゾーンが存在しません。前方はもちろん、真横や真後ろに打ってもすべて有効です。そのため、バットをすくい上げるようにして自分の真後ろに球を飛ばす「スクープショット」など、トリッキーで面白い打ち方がたくさん見られます。
【違い②】空振り三振がない!打っても走らなくてOK
後ろにあるウィケット(的)が倒されない限り、何回空振りをしてもアウトにはなりません。さらに、球を打ったとしても「守備にすぐ捕球されて走ったら危ない(アウトになりそう)」と判断すれば、無理に走らなくても大丈夫です。打者同士で「YES!」「NO!」と声を掛け合いながら判断します。
【違い③】投球時に「肘(ひじ)を伸ばして」投げる
投手(ボーラー)は助走をつけてワンバウンドさせて投げることができますが、「投球の瞬間に肘を曲げてはいけない」という厳格なルールがあります(曲げるとノーボールという反則になります)。これは投手と打者の公平なバランスを保つためのジェントルマンな規則です。
クリケットの魅力やなぜ世界で人気?その理由を解説
クリケットがこれほど世界中で熱狂されている背景には、紳士のスポーツとしての格調高い文化と、夢のある華やかなプロの世界があります。
なぜ世界で人気?競技人口・インドなどでの熱狂ぶり
特にインドやパキスタン、南アフリカなどの旧英国領諸国での盛り上がりは想像を絶するものがあります。2015年のワールドカップでは、世界で15億人がテレビ等で試合を視聴したとされています。
中でもインドでのクリケット愛はすさまじく、街中に専用のバッティングセンターがあるのは当たり前。ワールドカップでインドが優勝した際には、試合が見たすぎて会社を早退・欠勤する人が続出し、街の電気屋さんのテレビ前が黒山の人だかりになるほど国中が釘付けになりました。
また、日本で広く使われている『巨人の星』という有名な野球アニメがありますが、インドでは舞台をクリケットに変更したリメイクアニメ『スーラジ ザ・ライジングスター』が制作・放映され、子供から大人まで大人気を博しました。
トップ選手の年俸は数十億円規模!
クリケットは非常に夢のあるスポーツです。アメリカの経済誌『フォーブス』が発表した2015年のデータでは、インド代表の元主将マヘンドラ・シン・ドーニ選手の年収が約3,100万ドル(当時のレートで約34億円、世界第23位)を記録し、世界的なスターとして活躍しています。
オリンピックに向けて!初心者おすすめの観戦ポイント
2028年のオリンピックに向けて、初めてクリケットを観戦する際はどこに注目すれば良いでしょうか?
プロ野球(西武ライオンズ)からクリケットの日本代表強化選手へと華麗な転向を遂げた木村昇吾選手は、このようにアドバイスしています。
「まずは何となく試合全体を見るのではなく、お気に入りの選手(推しプレーヤー)を1人見つけて、その人の動きに注目して観戦するのがおすすめです」
クリケットは、ウィケットキーパー以外の野手は全員「素手」で守備をします。そのため、時速100キロを超えるような打球に対して、全面芝生のグラウンドを全力で駆け抜け、体ごと飛び込む「決死のダイビングキャッチ」などのスーパープレーが連発します。この一瞬の緊迫感と躍動感こそが、最大の見どころです。
【FAQ】クリケットのよくある質問
- 試合中に「お茶の時間(ティータイム)」があるって本当ですか?
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はい、本当です!数日かけて行う長い試合形式(テストマッチなど)では、試合を一時中断して、選手たちがランチや紅茶・スコーンを楽しむ「ティータイム」が公式に設けられています。勝敗を競うだけでなく、お互いの社交性やフェアプレーを重んじるエレガントな文化が根付いています。
- サッカーで聞く「ハットトリック」はクリケットが発祥なのですか?
-
その通りです!もともとはクリケットの言葉で、「同じ投手が3球連続で、3人の打者をアウトにすること」をハットトリックと呼んでいたものが、後にサッカーなど他のスポーツにも広がっていきました。
まとめ:2028年ロサンゼルス五輪に向けて今から注目しよう!
最後に、クリケットの重要ポイントを振り返りましょう。
- 2028年ロサンゼルス五輪で128年ぶりに復帰!3時間で決着がつく「T20」形式を採用
- 基本はシンプル!ウィケット(的)を守りながら、打って走って得点を競う
- 野球と違い「ファウルなし(360度OK)」「空振り三振なし」「走らなくてもOK」
- 野手はなんと素手!会場が最も湧き上がる「決死のダイビングキャッチ」は見逃せない
一見難しそうに思えるクリケットですが、基本のアウトの仕組みと得点方法さえ分かれば、野球よりも自由度が高く、直感的に楽しめるエキサイティングなスポーツです。
現在はインターネット中継などで世界トップクラスのプロリーグ(IPLなど)の試合を簡単に観戦することができます。2028年のオリンピックで日本中が盛り上がる前に、ぜひ今からお気に入りの「推し選手」を見つけて、新感覚の魅力を先取りしてみてくださいね!
主要出典リスト
- 一般社団法人 日本クリケット協会(JCA)監修:『Welcome to the World of Cricket(入門ブック)』(2026年6月26日確認)


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